いらっしゃいませ。気まぐれシェフの物語レストランへようこそ。
私は〜物に第二の人生を〜をモットーとして活動するアパレルブランドLesmuuuues(レミュー)の
シェフ、たかゆきと申します。
シェフと言っても食べ物を料理するわけではなく、私が料理するのは洋服やバックなどの装飾品です。
はい?と思った方もいるでしょう。
私達は古着や装飾品にコーヒーや紅茶など普段身近で使われている天然素材を使って
染色しております。
使わなくなった物が新たな姿に生まれ変わることで第二の人生を歩んでほしい
という思いで活動しております。
そしてここ、物語レストランでは私が丹精込めて作った一品に物語を語らせていただきます。
この物語は作品を更なる形に変えてあなたの日常を彩ってくれることでしょう。
今回はオーナー著作のお話。
家で作る庶民的なハイボールがなんだかんだで一番美味しいなと感じる今日この頃。
素敵な日常のお話をどうぞご堪能ください。
俺流、極上ウイスキー
俺流、極上ウイスキー
どはーーーー、疲れた。
22歳。新卒。
社会にもまれ、上司にもまれ、
底なしに忙しいと思える日々にちょっとあきあき。
僕が学生の頃夢見た社会人はお金に余裕があって、先輩からの奢りがあって、
キラキラと輝いていて、早く社会人になりたいと、意気込んでいた。
が、、、。
実際は、まあ、こんなところ。
今日は金曜日。
そこかしこから学生さんや、仕事をやり切った余裕のある大人たちが
お酒を交わし賑わっている。
僕にはそんな遊ぶ気力もない。
リニューアルされた近所のスーパーに立ち寄り、
タイムセールで安くなった唐揚げを1パック購入。
端の方には心ばかしのレモンが一切れ添えられていた。
家に帰り、父親からもらったウイスキーとさっき買った唐揚げでおとなしく乾杯。
心ばかしのレモンを存分に絞った唐揚げが疲れ切った
僕の身体にじゅわじゅわと滲み込んでくる。
絞り切ったと思えるレモン一切れをウイスキーの入ったグラスに投入。
これでもかと菜箸ですり潰しレモンウイスキーの完成。
あぶらがじゅわっと沁みたその身体にゴクッと一口。
喉をつたる唐揚げとウイスキーのハーモニーは、今日もまた、僕を布団へといざなう。
今日もお疲れ、自分。
おやすみなさい。
これぞ、
〜俺流、極上ウイスキー〜