コーヒー染め

コーヒー染めのやり方解説

1.コーヒー染めとは

コーヒー染めとはその名の通りコーヒーの出涸らしを使って染色した物のことを言います。

近年サステナブル・SDGsと環境問題改善の取り組みが活発化している中で本来捨てるはずのコーヒーの出涸らしを使って染色する事が注目されつつあります。

コーヒー染め特徴として同じ材料を同じ量使ってもその時に染まる色合いは違うため完全な一点物となってます。

また、コーヒー豆から抽出した色は、さまざまな色、形、大きさの色素が含まれているため光の角度によって色合いが違って見えたり、化学染料では出せない深みを感じたりできるところが特徴です。

手順1.染めるものを決める

まずは染めるものを決めましょう。

タオルやハンカチ、洋服、紙でも何を染めるのかはあなたの自由です。

※紙を染める場合は手順4のみでOKです。

布を染める場合はポリエステル・ポリウレタン・ナイロンなどの化学繊維は染まりにくいです。化学繊維が入った布でも20%以上は綿・麻などの天然素材が入っているものを選びましょう。ちなみにウールやシルクなどの動物性繊維は天然素材の中でも良く染まる素材となってます。良く染まる順に素材をまとめてみましたので染めるときの参考にしてください。

良く染まる:動物性繊維(ウール・シルク・モヘアなど)※手順3は省きます

染まる  :植物性繊維(コットン・麻など)

染まりにくい:化学繊維(ポリエステル・ポリウレタン・ナイロン)

手順2.洗浄

染めムラをなくすためにまずは洋服を洗っていきます。コーヒー色に染まることで汚れやシミが目立たなくなるのがコーヒー染めの利点ですが、まれにシミの部分だけ濃く染まってかえって目立ってしまうことがあります。染める前はできる限り綺麗な状態にすることを心がけましょう。

また新品の布・服であっても洗浄は必要です。

理由は新品の布の糊を取らないとよく染まらないからです。洗濯する、あるいは水に1時間ほど漬けておくとかでも大丈夫ですので新品の布を馴染ませておくのが良いでしょう。

手順3.下処理

よく染まるように下処理を行っていきます。

下処理の方法は布にタンパク質を染み込ませるため牛乳や豆乳で30分ほど漬け込んでいきます。

理由

これはタンパク質の熱変性を利用したものです。タンパク質は60度以上で熱されると凝固します。卵をお湯の中に入れるとゆで卵になるのと一緒の要領です。

布に染み込んだタンパク質が染料と一緒に凝固することで色は良く染まるし、洗濯をしても色落ちが起こりにくくなります。

下処理は染める工程の中で一番大事と言っても過言ではありません、必ず行うようにしましょう。

手順4.染色

いよいよお待ちかね!染色の時間がやってきました。

まずは染め液を作るところから始めます。

1.お湯を沸かす(布の大きさによって鍋の大きさは調整してください)

2.コーヒーの出涸らし、またはインスタントコーヒーの素を入れる

量:水1リットルに対しインスタントコーヒー大さじ3杯程度

3.染めたい布を染め液に投入し、30分〜1時間程度浸しておく(ムラが出ないように10分に一回はかき混ぜる)

注:紙を染める場合は熱で変形する可能性があるため染め液を冷ましてから投入する

手順5.色止め

媒染液を作る。

媒染液の作り方

・ミョウバンを水1Lに対しておおさじ2〜3杯程度入れてかき混ぜる

染め液から布を取り出し、冷ましてから媒染液へ投入する(熱い状態で媒染液に投入すると色止めの効果が弱くなるため)

媒染液に布を投入したら15分程度揉み込んで染み込ませる。

手順6.好みで色の調整

色の調整を染め液の濃さで決める方がいらっしゃいますが、染め液を濃くすればするほど染めムラは顕著に出ます。

そのため染める回数で色の調整を行います。

手順5まで終わってもう少し色を足したいなと思ったら再度手順4、5を繰り返します。

ちなみに洗う前の段階でちょうど良い色だなと思った場合はそこから洗うと色が薄くなるのでもう一度染め直すことをお勧めします。

手順7.仕上げ洗浄

最後に布についている染め液を流水で洗い流していきます。

絞った水がほぼ透明になるまで洗い流したら洗濯機にかけます。

洗濯機には染めムラをそのまま残したい場合は柔軟剤のみで洗います。洗剤を入れて洗濯すると少しムラが馴染んで自然な模様へと変化していきます。

まとめ

まとめ

手順1.染めるものを決める ※天然素材が最低でも20%入っているものを選ぶ 紙は手順4のみでOK

手順2.洗浄

手順3.下処理

手順4.染色

手順5.色止め

手順6.好みで色の調整 ※洗浄前に自分の理想より少し濃いめに染めておくと理想に近づける

手順7.仕上げ洗浄

白い服やタオルは汚れが目立ちやすくゴミの対象になりがちです。しかしこうやって染め直しを行い物に第二の人生を与えることで自分だけの思い入れのあるものが出来上がっていくのです。

僕自身も古着にコーヒー染めを施したリメイク古着を出品しています。

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染め直しアイテム:Tシャツ・シャツ・スウェット・パーカー・その他( )

染め原料    :コーヒー・紅茶・ルイボスティー

色の濃さ    :light・medium・dark・おまかせ

 

出品した商品を紹介した記事もあるのでコーヒー染めに興味を持ってくれた方はこちらもご覧ください。

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